竹島=独島問題ネットニュース 35

2014.12.23

竹島=独島問題研究ネット発行

http://www.kr-jp.net

 

<記事一覧>

 

1.【研究会】竹島/独島領有権問題の現代史的課題

2.【論文】朴炳渉「サンフランシスコ講和条約と千島・竹島=独島問題(2)

3.【論文】朴炳渉「サンフランシスコ講和条約と千島・竹島=独島問題(3)

4.【論文】坂本悠一「竹島/独島領有権論争の研究史的検討と課題」

5.【論文】ツェルナー「ヘルゴラント島と竹島(独島)

6.【論文】権憲益「独島・竹島紛争における視差ビジョン」

7.論文】塚本孝「竹島に関する英文説明資料(1947年外務省作成)をめぐって」

8.【論文】福原裕二「竹島/独島をめぐる海の一断面」

9.【シンポ】領土問題の打開策を探る

10.【集会】竹島領土権求め集い--松江

 

<記事概要>

 

1.【研究会】竹島/独島領有権問題の現代史的課題

 朝鮮史研究会第51回大会パネル

 20141019() 於 京都府立大学

 http://www.kr-jp.net/sympo/s-2014/chosen-141019.pdf

報告1. 池内敏「竹島/独島論争史小史」

      -「日本の固有領土」論に即して-

 (PW必要) http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/ikeuchi/ike-1410cho.pdf

報告2. 吉澤文寿「日韓会談における竹島/独島領有権問題の解決策論議」

      2013年以降の外務省文書における新出部分を中心に-

 (PW必要) http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/yoshiz-1410.pdf

コメント 坂本悠一

 (PW必要) http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/sakamoto-panel.pdf

 

 

2.【論文】朴炳渉「サンフランシスコ講和条約と千島・竹島=独島問題(2)

      『北東アジア文化研究』39号、鳥取短期大学、2014

 アメリカの対日条約草案で一時日本領とされた竹島=独島は、ダレスが簡略な草案を作成した時から無視され、公式草案には何ら記述されなかった。一方、英連邦諸国の戦略的判断を反映したイギリスの第1次草案では竹島=独島や済州島が日本領とされた。しかし、その後のイギリス草案ではこうした行き過ぎが是正され、両島は日本領外とされた。この公式草案を日本政府は黙認した。その背景には竹島=独島を軽視し、「日本固有の領土」と考えていなかった日本の事情があった。

 http://www.kr-jp.net/ronbun/park/park-1411SF2.pdf

 

 

3.【論文】朴炳渉「サンフランシスコ講和条約と千島・竹島=独島問題(3)

      『北東アジア文化研究』39号、鳥取短期大学、2014

 アメリカは米英共同の対日条約草案に大東島や新南諸島、竹島=独島などが抜けていることに気がつき、大東島や新南諸島などを共同草案に含める手続をとった。しかし、竹島=独島は共同草案に反映できない事情があった。そのため、竹島=独島を日本領にすべきとしたアメリカと、これを日本領外とすべきとしたイギリスは見解が違ったまま、両国の協議はなされずに条約に竹島=独島は一言も記されなかった。したがって、竹島=独島に関して条約からはいかなる判断も導けない。そのため、竹島=独島を暫定的に日本領外としたSCAPIN 677は条約から何ら影響を受けなかった。

 http://www.kr-jp.net/ronbun/park/park-1411SF3.pdf

 

 

4.【論文】坂本悠一「竹島/独島領有権論争の研究史的検討と課題」

      『社会システム研究』29号、立命館大学、2014

 日韓の「固有領土」論の応酬を止揚しようとする最近の歴史研究として、池内敏と竹内猛の成果が注目される。本稿では、まず国際法学者の見解を含めて従来の研究史を検討するとともに、堀和生に代表されてきた歴史的研究の流れのなかにこの両名の研究を位置付ける。さらにこれを踏まえた筆者の見解を対置し、日韓両国にとって望ましい解決の方向性を提示する。

 (PW必要)http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/sakamoto-1409.pdf

 (竹内の著作、PW必要)http://www.kr-jp.net/ronbun/ron_cl_list/takeuchi.html

 

 

5.【論文】ツェルナー「ヘルゴラント島と竹島(独島)

      『ドイツ研究』48号、2014

 本論文では,ヘルゴラント島と竹島(独島)をめぐる領土問題を比較考察する。両島を巡る議論はほぼ同じ時期に起きたが,竹島(独島)問題が現在まで未解決のまま残されているのに対して,同じ頃に浮かび上がったヘルゴラント島問題は早くから交渉が開始され,解決された。解決の前提として不可欠であったのは,ヨーロッパ統一運動であった。この運動を利用して,領土問題を国家間の問題ではなく,ヨーロッパ共同体という枠組みで捉え直すことにより,ヘルゴラント島問題はナショナリズムの対立から解放された。このため,ヘルゴラント島と竹島(独島)では,領土問題を語る「神話」の内容も明確に異なっている。

 (PW必要)http://www.kr-jp.net/member/media/z-2014/tzeln-1406.pdf

 

 

6.【論文】権憲益「独島・竹島紛争における視差ビジョン」

      『北東アジアの歴史と記憶』勁草書房、2014

 歴史的に構成された異なった場所に位置している観察者の観点から、島の紛争の視差ビジョンが結果として生じる。現実は、地域的とグローバルの両方の規模の歴史の深さをもっている。同様に、論争の解決は、地域の植民地の過去とグローバルな冷戦のその経験の両方について明白な歴史的理解をすることを求めている。トクド・竹島は北東アジアのポスト植民地の冷戦の記憶の場所であり、それをめぐる紛争はこの戦争がいまだ終わっていないという事実を証明している。

 (PW必要)http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/HNKwon-1405.pdf

 

 

7.【論文】塚本孝「竹島に関する英文説明資料(1947年外務省作成)をめぐって」

      『島嶼研究』41号、2014

 近年、対日講和条約で竹島が韓国領と規定されなかったのは日本がロビー活動をしたからであるというような議論がおこなわれる。本稿は、山陰中央新報(2014.1.6)記事で取り上げられた外務省作成資料がそのような議論に結びつけられる可能性があることにかんがみ、表題の当該資料に関する客観的な情報を提供しようとするものである。

 (PW必要) http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/tsukamoto/tsuka-1411.pdf

 

 

8.【論文】福原裕二「竹島/独島をめぐる海の一断面」

      SGRAレポート』69号、2014

 竹島/独島及びその周辺海域は、日本・朝鮮半島にとって相対的に重要度の低い漁場であるものの、それを活用する人々や地域にとっては死活的に重要な漁場であり続けている。加えて、「領土問題」をめぐるナショナリスティックな言説によって、竹島/独島を生活圏に含む人々・地域の事柄は不可視化され続けている。

 本発表は、大旨こうした問題意識に立脚しながら、竹島/独島を生活圏に含む人々・地域の事柄を正確に把握すべく、日本海/東海西部海域における漁業実態を考察することで、紛争の海から平和の海へと構想していく方途の一環としたい。

 (PW必要)http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/fukuhara/fuku-1411.pdf

 

 

9.【シンポ】領土問題の打開策を探る

 20141019日、明治大学研究棟

岩下明裕さん (北海道大学教授)、岡田 充さん (共同通信客員論説委員)

若宮啓文さん (日本国際交流センター)、司会 高野 孟さん(ザ・ジャーナル主幹)、発言 荒井利明さん(元滋賀県立大学教授) 羽場久美子さん(青山学院大学教授)

 若宮氏は、竹島(韓国名:独島)をめぐる日韓両国の国民の意識の極めて大きなギャップがあることに注意を喚起、一九六〇年代には両国首脳が島の「爆破」を提言していた事実を紹介した。いま、領土問題の虚しさを考える。

 http://www3.ocn.ne.jp/~shinroin/report6.html

 

 

10. 【集会】竹島領土権求め集い--松江

 毎日新聞 20140830日 地方版

 連合島根などが主催する「竹島の領土権確立を求める集いin松江」が29日、松江市御手船場町の労働会館であった。中国5県の連合傘下の組合員ら約150人が参加し、竹島(隠岐の島町)の現状について学んだ・・・

 県竹島対策室の大西安伸室長が現状を報告し、県の竹島問題研究顧問を務める藤井賢二氏が「竹島問題の現位置」と題して講演した。竹島問題の早期解決に向け、外交交渉を国に求めるアピールも採択した。

 

○ 竹島=独島問題ネットニュースのバックナンバーは下記で見られます。

 (半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/mokuji.html#net_news