竹島=独島問題ネットニュース 21号
2009.12.8
竹島=独島問題研究ネット発行
記事一覧
1.新刊書、宋炳基『欝陵島・独島(竹島)歴史研究』
2.論説「独島は永遠に朝鮮の神聖不可侵の領土である」
3.国民の2割「独島よく知らない」、国民世論調査
4.アジア・太平洋賞:東京・日本プレスセンターで表彰式
5.竹島問題でマラソントーク
6.「竹島の日」東京で大会開催へ
7.島根県が竹島問題研究会初会合
8.駐日韓国大使「独島に対する日本の主張に断固対処」
9.韓日の現役社会科教師、独島問題などを協議
10.第2回 竹島/独島研究会「学術としての竹島/独島研究の定立をめざして」
11.「<竹島問題>新史料見つかる、明治政府の太政官文書読解」
記事概略
1.新刊書、宋炳基『欝陵島・独島(竹島)歴史研究』, 朴炳渉 (翻訳)
価格:¥3,990、単行本: 262ページ、出版社:新幹社
序文より
原書の『欝陵島と独島』は、初版が1999年に発刊されて以来、韓国で権威ある学術書としてロングセラーになりました。著者の宋炳基氏は、韓国では竹島=独島問題の長老的な存在とされる研究者ですが、現在も竹島=独島研究の最前線で活躍され、多くのすぐれた研究業績を残しつつあります。その碩学が執筆された『欝陵島と独島』は、多くの研究論文に引用されるなど高い評価を受けてきました。
http://www.kr-jp.net/ronbun/park/park2009trans.pdf
2.論説「独島は永遠に朝鮮の神聖不可侵の領土である」
『統一評論』2009.9~11月号
北・『労働新聞』に掲載された「独島は永遠に朝鮮の神聖不可侵の領土である」と題する連載記事中、「自然地理的見地からみた独島」(7月25日付)と「歴史的見地からみた独島」(7月30日付)を紹介する(朝鮮通信提供)。
http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/nodong-0909.pdf
http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/nodong-0910.pdf
http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/nodong-0911.pdf
(PW必要)
3.国民の2割「独島よく知らない」、国民世論調査
聯合ニュース、2009/11/25
韓国民の独島(日本名:竹島)認知度が予想外に低いことが分かり、衝撃を与えている。慶尚北道は24日、先ごろ専門調査機関に依頼し全国の19歳以上の男女1000人を対象に実施した、独島に関する国民世論調査の結果を発表した。それによると、回答者の5人に4人(80.3%)が「独島を知っている」と答えたが、「知らない」との回答も19.7%に達した。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2009/11/25/0200000000AJP20091125000900882.HTML
4.アジア・太平洋賞:東京・日本プレスセンターで表彰式
毎日新聞、2009.11.18
「竹島密約」(草思社)で大賞を受けた韓国「月刊中央」誌客員編集委員、ロー・ダニエル氏に栗山尚一・アジア調査会会長らから賞金各100万円、ANAの国際線航空券が贈呈された。
http://mainichi.jp/enta/art/news/20091118ddm012040035000c.html
5.竹島問題でマラソントーク
産経新聞、2009.10.25
わが国固有の領土で、韓国も領有権を主張する竹島(韓国名・独島)の問題などを論じ合う「日韓の和解と友好を考えるマラソントーク 侵され続ける日本の国家主権」が25日、東京都文京区の拓殖大学で開催された。韓国でこの日は「独島の日」にあたる。集会では、下条正男拓殖大教授ら専門家や議員、大学生ら計19人が10分間ずつ、韓国が実効支配する竹島の現状や問題点を述べた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/091025/kor0910251848005-n1.htm
【コメント】下條氏の次に登壇したのはDVD「ザ右翼」に出演した中上きよし氏で、島根県「竹島の日」記念式典にて「儀式的な行事は無意味だ」と騒いで「下條先生にご迷惑をおかけした」とのこと。このトークは、全般的に「竹島問題の解決なしに日韓友好なし」、「火事場泥棒の韓国に毅然とした態度を取れ」などの大合唱。来年の「竹島の日」東京大会の露払いか。
6.「竹島の日」東京で大会開催へ
産経ニュース、2009.10.15
わが国固有の領土・竹島の領有権確立を目指し、島根県が制定した「竹島の日」(2月22日)にちなんだ大会が来年2月、東京都内で計画されていることが14日、分かった。これまでは松江市内で毎年記念式典が開催されてきたが、政府関係者の出席はゼロで、韓国側から「一地方自治体の行事」と扱われていた。島根県側は東京大会への対応を決めておらず、松江と東京の分裂開催になる可能性もある。東京大会を計画しているのは、島根県の竹島問題研究会の座長などを歴任した拓殖大の下條正男教授ら。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091015/plc0910150201001-n1.htm
7.島根県が竹島問題研究会初会合
山陰中央新報、2009.10.19
日韓両国で主張が異なる竹島(島根県隠岐の島町、韓国名・独島)の領有権問題に関する学術研究を進めるため、島根県が 19日、竹島問題研究会を再開し、松江市内で初会合を開いた。前回と同様、座長に拓殖大の下條正男教授、副座長に杉原隆県竹島研究顧問を選任。今後、3カ月に1回のペースで開催し、2年後に報告書をまとめる。
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=515743004
【コメント】竹島=独島問題 啓発資料の作成が研究会要綱に新たに加わった。今回は竹島=独島問題で体調をくずした舩杉力修・島根大教授は不参加。
8.駐日韓国大使「独島に対する日本の主張に断固対処」
聯合ニュース、2009/10/18
韓日関係で負担要因となる問題に対しては韓国側の原則を守りつつも、これらの問題によって両国関係が後退する状況が生じないよう努力していると説明した。大使館の独島対策班や広報官室などを中心に日本国内の主要メディアによる独島関連報道の動向を綿密に注視しながら、報道が行われた場合には政府に迅速に報告し、積極的に対応しており、今後もそのような姿勢で対応していく方針を示した。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2009/10/18/0200000000AJP20091018000300882.HTML
9.韓日の現役社会科教師、独島問題などを協議
聯合ニュース、2009.10.23
山口県立坂上高等学校の西本光孝さんは、事前に発表文を公開。独島問題は両国の重大懸案であり、一度表面化すると感情対立につながりやすく、数回にわたり相互友好活動を白紙化させたと指摘した。こうしたことを受け、「独島」がなぜ問題になっているかを生徒たちが自ら調査し考察できるよう、日本外務省と韓国の外交通商部資料の両方を見せ討論と話し合いを進めた結果、相当の成果を上げたと紹介した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091026-00000013-yonh-kr
10.第2回 竹島/独島研究会「学術としての竹島/独島研究の定立をめざして」
韓国啓明大学校/島根県立大学共催、2009.10.29
日本語講演分
福原裕二「竹島/独島研究における第三の視覚」
佐藤壮「領有権問題における不可分性、竹島/独島をめぐる日韓関係事例」
森須和男「市民の観点からみた欝陵島と竹島/独島、天保竹嶋一件を中心に」
プログラム(韓国語)
http://www.kr-jp.net/shiryou/sympo/ks2-0910.pdf
11.<竹島問題>新史料見つかる、明治政府の太政官文書読解
山陰中央新報、2009.11.21
見つかったのは、島根県政のあらましをまとめた1881年の県治要領。研究会の副座長を務める同県の杉原隆・竹島研究顧問は、その中にある「松島ノ儀ハ最前指令の通本邦関係無之」という記載に注目し・・・「太政官文書の『竹島と、ほか一島』は、当時、竹島とも松島とも呼ばれた鬱陵島のことを示しており、ほか一島は現在の竹島のことではない」と指摘。
【コメント】
明治初期、忘れられた島である竹島・松島は島名すら曖昧になった。明治時代の地図でいうと、川上健三の調査によれば、1885年まで松島が竹島=独島を指す場合が6件、欝陵島を指す場合が8件であった。したがって、1881年にたまたまある史料で松島が欝陵島を指したからといって、その4年前の1877年に、太政官が日本の版図外とした松島が欝陵島を指すとは限らない。
島名が混乱した時代なればこそ、版図外とされた「ほか一島」すなわち松島がどの島を指すのかは、その時点で太政官が判断の際に使用した資料「磯竹島略図」や「由来の概略」などから解明するのが基本的な「当然の手法」である。それらの資料で松島は微塵の疑いもなく今日の竹島=独島を指す。杉原隆氏はそうした基本的な「当然の手法」をなぜか無視しているようである。
http://www.han.org/a/half-moon/hm113.html#No.846
http://www.kr-jp.net/meiji/koubun/naimu-m10map.pdf
以上