竹島=独島問題ネットニュース 16
2008.11.17
竹島=独島問題研究ネット発行
 記事一覧

1.内藤正中教授、勲章(瑞宝中綬章)受章

2.「日本の国益に反しても独島は日本領ではない」

3.日本国の名誉のために『竹島=独島問題入門、日本外務省『竹島』批判』発刊

4.論説、半月城「竹島(独島)共同管理案に関連して芹田健太郎氏の提案」

5.論説、岡本厚「編集後記」『世界』2008.9月号

6.論説、夏嶋泰裕「「竹島」記述に表れた文科省の右傾化」『世界』2008.9

7.論説、鈴木宗男「今こそ、竹島を交渉のテーブルに乗せよ」『月刊日本』2008.9

8.論説、佐藤優「竹島、遙かなり」『月刊現代』2008.10

9.マンガ「独島よ、愛してる」

10.「独島問題は日本の漁業権保障が課題、姜尚中東大教授」

11.駐日韓国大使館「独島問題は断固として対応」

12「竹島は我が国固有の領土」の答弁書を閣議決定

 

<各記事概要>

1.内藤正中教授、勲章(瑞宝中綬章)受章

 毎日新聞2008113

http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20081103ddlk14040113000c.html

長年の研究・教育業績が日本政府により高く評価されました。

 

2.「日本の国益に反しても独島は日本領ではない」

 朝鮮日報、2008.11.15 (韓国語)

 http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2008/11/14/2008111401087.html

内藤正中インタビュー

竹島が日本領でないことは証明しましたが、竹島が韓国領でないというのも証明されていないと見ています。一番重要な個所は、1900 大韓帝国勅令41条に出てくる「石島」と言う名前が現在の竹島であることを確実に証明することではないかと思います。

 これを証明すれば、私たちも「独島が韓国領」というのを素直に認めるようになります。現在は、当時の鬱陵島に全羅道出身者が多かったので、全羅道方言で石(ドル)を「独」(ドク)と発音したから、漢字で「石島」として、「独島」と呼んだではないか、この言葉が「独島」に変わったのだと推定する程度ですね。

 

3.日本国の名誉のために『竹島=独島問題入門、日本外務省『竹島』批判』発刊

              内藤正中著、新幹社発行(2008.10.1)、定価800+

http://www.mindan.org/search_view.php?mode=news&id=10539

『竹島=独島問題入門』あとがき

 私は歴史を研究している日本人として、何よりも歴史の事実を尊重すべきことを訴えたい。竹島の問題は、歴史的事実にもとづいて解決の筋道が明らかになるのである。外務省の主張のように、史実とかけ離れたところで勝手な議論をしているようでは、問題は解決されないと言わなければならない。私は日本国の名誉のために、史実に基づいて歴史を解明する意図から本書を執筆した。

 

【関連情報、鈴木宗男議員から政府への質問書】

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a170165.htm

 「内藤著書」は、六十四頁に「外務省の『竹島』パンフレットを読んでの率直な感想は、『これはひどい、ひどすぎる』の一言に尽きる。…過去の歴史と真正面に向かい合おうとせず、歴史の一部をご都合主義でつまみ食いして、その一方で、自分の主張と相容れない事実は無視して顧みないという内容である。それ にもかかわらず、これが日本政府の基本的立場であるといって主張されるのでは、日本国民を惑わすことにもなるのであるから、黙って見過ごすわけにはゆかないのである。加えて韓国語版、英語版も同時に刊行され、全世界に発信されるということは、この問題に対する日本政府の不勉強ぶりを世界にさらけだすことになる。」との記述がなされていることからわかる様に、「竹島問題を理解するための十のポイント」を徹底的に批判し、竹島は我が国固有の領土ではないと主張するものであるが、「内藤著書」に対する外務省の見解如何。
 「内藤著書」の六十五頁に「第一は、幕府が松島(現竹島)の存在を知ったのは、一六九六年一月の鳥取藩とのやりとりの中である。そうである以上、それ以前の時期になる十七世紀半ばに現竹島の領有権を確立したなどといえるはずはない。
 第二に、幕府は一六九五年十二月から一六九六年一月にかけての鳥取藩とのやり取りのなかで、竹島(鬱陵島)と松島(現竹島)が、鳥取藩に属する島ではないことを確認した上で、幕府としても日本領ではないとする結論を出して、一六九六年一月に日本人の竹島渡航を禁止したのである。
 第三に、一八七七年に明治政府の太政官は、島根県が竹島他一島(現竹島)の取り扱いについて質問を受け、政府としての調査を行った上で「竹島外一島本邦無関係」と決定した。
 第四に、一九〇五年の領土編入を領有権の再確認という主張は誤りである。幕府も明治政府も現竹島についての領有を主張したことはなく、逆に一六九六年と 一八七七年の二度にわたって日本領ではないことを明らかにした。領土編入の閣議決定にあるのは、無主地であることを確認して領土編入したということであ る。無主地であるという以上、固有の領土とはいえなくなる。問題は、その当時、現竹島は無主地であったかどうかである。」との記述がなされている。
 右の「内藤著書」における四つの論点は、外務省、ひいては政府の竹島問題についての見解と真っ向から対立するものであると考えるが、右の四つの論点に対する外務省の見解をそれぞれ示されたい。

【麻生太郎首相の回答】

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b170165.htm

 御指摘の(内藤)著書については承知しているが、当該著書に対する外務省の見解等についてお答えすることは、竹島の領有権に関する我が国の立場を主張し、問題の平和的解決を図る上で、今後の事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ等があることから、差し控えたい。

【コメント】

 日本政府が歴史的事実を尊重していたら、「竹島は日本の固有領土」とする外交青書などの発行が不可能になり、「今後の事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」が濃厚です。したがって、日本政府は歴史的事実を隠蔽し続けるしか道はありません。

 

4.論説、半月城「竹島(独島)共同管理案に関連して芹田健太郎氏の提案」

『もう一つの世界』2008.10月号

 http://www.kr-jp.net/ronbun/park/half-moon0810.pdf

  韓国の竹島=独島に対する領有権あるいは主権を日本政府が承認する場合、韓国では相当な紆余曲折はあっても、実利で多少の譲歩をすることはあり得るかも知れません。

 

5.論説、岡本厚「編集後記」『世界』2008.9月号

 http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/okamoto-0809.pdf

 (PW必要)

 同島(竹島=独島)は本当に日本の「固有領土」なのか。そうはいえないことは、日本の歴史研究者によって明らかにされている。徳川幕府は竹島を朝鮮の版図として渡海を禁止し(1696)、明治政府も当初、「本邦関係これなし」と決定(1877)していた。

 

 

6.論説、夏嶋泰裕「「竹島」記述に表れた文科省の右傾化」『世界』2008.9

 http://www.kr-jp.net/member/ronbun_cl/msc_ron_cl/natsushima-0809.pdf

(PW必要)

 安倍政権の誕生が確実視されるようになると、文科省内の雰囲気はがらりと変わる。063月に公表された07年度から使用される高校教科書検定で、文科省は地理、歴史、公民で竹島と尖閣諸島記述に関し、日本の領土であると明確にわかるような記述を求めるなどの検定意見を多数つけた。

 

7.論説、鈴木宗男「今こそ、竹島を交渉のテーブルに乗せよ」『月刊日本』2008.9

http://www.kr-jp.net/member/media/suzuki2008.pdf

(PW必要)

 平成17年に復活当選を果たしてから、私はこれまで38本にわたる竹島問題に関する質問趣意書を提出してきた。政府・外務省の尻を叩き、竹島問題への本格的な取り組みを促すためだが、それが功を奏したのか、本年2月、政府はようやく『竹島問題を理解するための10のポイント』なる広報用冊子を作成した。

 

8.論説、佐藤優「竹島、遙かなり」『月刊現代』2008.10

http://www.kr-jp.net/member/media/satoh2008.pdf

 (PW必要)

 (外務省の)竹島小冊子を作成した責任者も山田課長だ。国会議員や右翼への対応では強硬なことを言い、韓国に対しては事なかれ主義で向かう現下外務省の二重基準、コウモリ外交は、山田課長の性格をそのまま反映しているというのが筆者の認識だ。このような人物が北東アジア課のポストにとどまっている限り、残念ながら、竹島が日本に近づいてくる可能性は皆無である。外交交渉の基本は、能力と誠実さと腹であるが、山田氏には後の二つが欠如しているからだ。

 

9.マンガ「独島よ、愛してる」

 朝鮮新報 2008.9.16

http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2008/06/0806j0916-00002.htm

 「独島は朝鮮の固有の島」。この明白なテーマを掲げて、南で子ども向けの漫画が発行された。題して「独島よ、愛してる-先生と共に独島歴史旅行」。

 文・画=リ・ヨンフン、監修=シン・ヨンハ独島学会会長

問い合わせ=四国西南海岸レポート(TEL: 0880・73・1373)

 

10.「独島問題は日本の漁業権保障が課題、姜尚中東大教授」

 聯合ニュース、2008/10/08

http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2008/10/08/0400000000AJP20081008004200882.HTML

 姜教授は韓日間に横たわる問題を挙げるなかで、「独島・竹島問題は日本が抱える北方領土問題よりも難しくない」と述べた。韓国が実効支配している以上、 日本がこれを覆すには戦争をするほかないと説明し、「この問題は島根県を中心とした日本の漁業権を韓国がどのように保障するかが問題となるが、解決はそう遠くないのでは」と、慎重ながらも楽観的な見方を示した。

 

11.駐日韓国大使館「独島問題は断固として対応」

 聯合ニュース、2008/10/10

http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2008/10/10/0400000000AJP20081010000700882.HTML

【東京10日聯合】駐日韓国大使館は10日、独島問題については「領土守護の次元から、断固として対応する」との立場を示した。金英善(キム・ヨンソン) 政務公使が同日、駐日大使館で行われた国会外交通商委員会国政監査業務報告を通じ明らかにした。また同時に、韓日間の懸案と北朝鮮核問題の解決に向けた両国間協力は着実に進展させていくと強調した。

 

12「竹島は我が国固有の領土」の答弁書を閣議決定

 朝日新聞2008.10.3

 中学校の新学習指導要領の解説書に盛り込まれた竹島(韓国名・独島)問題の記載について、鈴木宗男衆院議員から出された「日本と韓国のどちらに属すると指しているのか」と問う質問主意書に対し、政府は3日、「記述によって竹島が北方領土と同様に我が国固有の領土であることは明確にされている」とする答弁書を閣議決定した。

 

【関連情報】

170回臨時国会、質問番号6

「衆議院議員鈴木宗男君提出新学習指導要領解説書における領土問題の記述に関する質問に対する答弁書」

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b170006.htm

以上